着物の着用後のお手入と保管について
きもののお手入についてご自身で出来る、きもの着用後のお手入及び保管方法についてまとめました
この仕事に携わってきて、お預かりするしみ抜きの中で少しでもお手入れのアドバイスがしっかりされていたら助かったのにと思う事が多々ありましたので、これがわかりやすいかの心配はありますが掲載させていただきます。金額等の目安は当店のお手入ページなどをご参考にしてください。
早く対応するべきシミがあります
血液、墨、ソース、醤油、ワイン、などのシミがそれに該当します
該当したら、「お手入れのできるお店」に連絡をとって早めに持ち込んでください、
シミの種類と状況をお話しされるといいです。
着物のお手入れのできるお店
着物つまり絹物、染物に慣れた業者さんにあたります、難しいシミの場合には職人さんの経験値が大きく左右します。ご自宅から持ち込みやすいことも大切です、ネットで探される場合には「着物のお手入れ」+「お住まいの地域」などで検索されると良いかと思います。
お店選びは大切です。そのページを良く読まれてご自身に合った長く付き合えるお店を探してみてください。
当店の場合は、お客様☎>シミが付いた 店主>何が付きました お客様☎>これこれ 店主>何時に取りに行きます または
お客様☎>今から持っていく ってこんな感じです、(笑)急がなくていい場合もあります
着用後のお手入
きもの、帯、長襦袢
1,お部屋の中で、ハンガーなどにかけて1日くらい風を通してください
体温からの湿気が取れます、日光があたるとヤケになるので当たらない場所を選んでください
↓
2,全体をチェック 衿のファンデーション、袖口、裾、が汚れやすい箇所です、お食事されたときは胸元、膝のあたりも見ておいてください。
↓
3,きもの、きもの全体を見られて何もなければたとう紙へ→気になる場合はきもの専門のお手入れのお店へ
きものはファンデーションが付きやすく放置はヤケやすいのでご注意ください(ファンデーションの成分が強いことに驚きますね)衿フキだけでも取り扱ってくれるお店が良いお店です
長襦袢、長襦袢は一番肌に近いので汗をかいたなと思ったら汗取りがおすすめです、
半襟もファンデーションが残っているようなら、外してしまうと取り付けが大変ですので、衿フキもしてもらうと良いと思います 半襟がこまめに取り換えられる方は半襟を外して洗われるのも良いですね
帯、シワが気になるようなら当て布をしてアイロンで様子を見ながら、結構折れが強い場合はきもの専門のお手入れのお店でアイロン(プレス仕上げ)を頼んでください
きもの専門
着用した小物
1、着用した小物、こちらも体温が抜けるように1日くらい風を通してください 椅子とかにかけていただくだけで結構です
肌着は綿素材裾がキュプラのものが多く、お洗濯できるので弱で洗って大丈夫です(素材は調べてくださいね)脱水かけすぎるとシワが残るので気を付けてください
足袋も綿素材なのでお洗濯できます(絹足袋もあります)裏側が落としにくそうな場合は棒タイプ固形石鹸のがおすすめ更にブラシで軽くこすってからお洗濯してください。手洗いが型崩れしにくいのでおすすめです。
↓
2,着用した小物はそのまましまっていただいて結構です
お草履やバック
1,お草履やバックなど、湿気の少ない場所がいいのですが、風を通すため立てかけておいてください
雨の日だった場合は気を付けて裏側のスゲの箇所から水分が入りやすいので十分湿気をとばす事が大切です
↓
2,汚れがあったら、乾いたタオルでやさしくからぶき、落ちにくい場合は少し湿らせてからふき取り、その後やさしくからぶき
↓
3,通気のいい場所で保管してください 下駄箱にしまわれる場合は特に湿気に気を付けて下さい
着物の保管について
収納保管で気を付けていただくポイント
1,着物を収めるたとう紙(着物が入っている和紙の包み)をこまめに取り換える(5年とかの間隔で結構です)
たとう紙の変色から着物に移っていくことがあります
2,収納には空気が回る分のスペースを作る きもの一枚分以上最低空いているようにしてください
通気性を確保する事が大切です
3、防虫乾燥剤は同じものを使う、(成分が違うものを併用させない)着物のに直接触れさせない
シート状のシリカゲルか、防虫成分がプラスされたシリカゲルをお勧めしています
4,良い着物ほど繊細出来るだけ高い場所に、紋や箔のあるものはその箇所に和紙を当てておく
出来るだけ湿気を避けることが大切です、紋が滲んでしまったり箔が引っ付いたりすることがあります
5,たとう紙の紐などにタグや、写真などで着物をわかりやすくしておく
出し入れの繰り返しが原因のシワを避けることが出来ます。たとう紙に着物窓がある場合もあります
年に一度は虫干しを
空気に触れさせることが大切です、大変なようなら箪笥の引き出しを一日開いておくだけでも違います
きものを出して眺める日にするなってのも素敵ですよね。一年に一回この虫干し、着物を眺める日をつくるだけで保管がうんと楽になります。
「着物の着用後のお手入と保管について」の記事は以上となります
不安なことがありましたらお店まで連絡ください
LINEで「呉服の石黒」を検索していただくとお店のアカウントからご相談いただくのも便利ですね
それでは皆様の素敵な着物生活を~