桜はすでに、満開になり、散り急いでいるような。
そしてこの高温は、記録的とか、元に戻らないのでしょうか?
この調子でいくと、過ごしやすい春の季節を味わっている暇なく、夏が
早く来ることになりますね。
あー、せわしな。
四月のお釜、透木釜を紹介いたします。
前にも書きましたが、新しい方も増えましたので、もう一度。
今では、火の側では汗ばむくらいですが、
暖かくなってきた時節、少し火から釜をとうざける配慮です。
透木釜(すきぎがま)
透木にあててかける釜の意味から命名されたと考えられる。
透木(すきぎ)は、敷木から転化した言葉で、釜の羽が炉壇や風炉の
肩縁にかかる場合、炉壇や風炉の肩縁に置き、釜の羽を支え、釜を透
かして通風をよくするために使用する拍子木形の木片をいう。
多くが桐材で炉・風炉用がある。
襖(ふすま)や障子を開ける時は、戸の正面に座り、建付(たてつけ)に
近い方の手を引き手にかけて手が入るくらいに開け、さらにその手を敷居
から24、5センチ上の縁まで下ろし、押すようにして体の中心まで開けます。
次に手を替えて開け、手がかり分だけ残しておきます。
この間、使っていない手は膝の上に軽くのせています。
戸を閉める時は、これの反対ですから、手がかりを使って戸を引き出し、
体の中心まで閉め、次に手を替えて手が挟まれる位置まで閉めてから、引
き手で閉めきります。
手だけでなく、背筋を伸ばして上半身を少し前に倒して行うと美しくなり
ます。
<掛物 禅語の読み方>
「松樹千年翠 しょうじゅ せんねんの みどり」
この句だけで書かれることもよくあるが、このあとに
「不入時人意 ときの ひとの こころに いらず」という言葉が続き、
対句として考えた方が理解しやすい。松の緑は千年もの間、変らないでい
るけれども、その美しさに気づいた人は果たして何人いるだろうか。
いつの時代も、残念ながらそれに気づかない、と言う意。
千年の緑をたたえた美しい松が目の前にあったとしても、その美しさを十
分見ぬく力がなければ、何もならない。本質を捉える目を養うこと。
それは茶の湯の世界においても、大切なことではないだろうか。
<茶事>についての補足
<懐石 かいせき>
懐石は楽しいひとときです。一時間余りにわたり、茶懐石の決まりごとに
そって、少しずつ多種類のご馳走をいただきます。しかし、せっかくのご
馳走も、いただき方の作法にとらわれすぎ、味もよくわからないようでは
本末転倒です。
初心者であれ、ベテランであれ、懐石はまず楽しむのが大切です。
初心者は遠慮なく周りの人に尋ね、教えてもらいながら、おいしく頂戴す
ればいいです。
懐石の中で最も複雑な作法は、千鳥の盃です。数回の経験ではマスターし
にくいから、細かいことにとらわれず、主客のやりとりを楽しむのが肝要
です。
残さないようにして、残飯はあらかじめ用意したビニール袋に入れて持ち
かえるくらいのこころ使いをしましょう。
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