毎週、四、五人の方が、購読登録をしていただいております。
始めは百人くらいから始まりました。こんなに続くとも、読者が増えると
も思っておりませんでした。
私にとって、励みになり、また気持ちを入れて頑張る活力になります。
皆様にお礼申し上げます。
初心に返ろう、基本を忘れずにということにもなり、少し基本的なことを
申し上げます。
お茶の稽古では、姿勢を美しくすることが、大切な基本となります。
まず、呼吸をゆっくりと深く行い、おへその下の下腹部に力を入れること
がポイントです。
そして、ほかの部分は力を抜き、リラックスして背筋と首筋をきちんと伸
ばします。背中を丸くしていたり、肩を落としたりしている人がいますが、
これは下腹部に力が入っておらず、気持ちが定まっていない為です。
座っている時や点前をしている時、美しい姿勢でいれば自然と心が落ち着
くものです。
そして、それはあらゆる所作が美しくなる第一歩となります。
茶の点前を見せる、見ていて美しい、美しいものを見ると心が和みます。
そう言う精神で、する、見せると言う気持ちも大切ですから忘れずに。
<掛物 禅語の読み方>
柳緑花紅 やなぎはみどり はなはくれない
言うまでもなく、柳は緑であるし、花は紅だ。しかし、この当たり前のこ
とを、一度疑ってみたらどうなるのだろうか。柳は緑ではなく、花は紅で
はない。眼前にあるがままの世界を徹底的に否定し、その先にある答えを
模索したとすれば…。
その結果、やはり柳は緑で、花は紅であるかもしれない。しかし、その苦
しみを経た後に、柳の緑はより深みを増し、花はいっそう紅色を鮮やかに
しているのではないだろうか。
修行に修行を重ねて、ようやく到達する当たり前の真理。
茶の湯も、人生も、そのようなものかもしれない。
<茶事>についての補足
<寄付 よりつき>
茶事の流れは、正午の茶事、朝茶、夜咄(よばなし)と茶事の種類によっ
て微妙に異なります。また茶室の構造にも影響されますが、ここではごく
基本的な正午の茶事の流れを例に、要点だけを追って紹介します。
茶事に招かれた客が最初に通る部屋が寄付です。
ここではまず、服装を整えます。コートや羽織を脱ぎ、足袋をはき替え、
指輪や時計などの装身具をはずします。
次に床に飾られている掛け物や煙草盆などを拝見します。
もし、客順が決まっていない場合は、連客同士で決めるのも大切なことで
す。半東(はんとう)が白湯(さゆ)を運び出してきたら、それをいただ
き、茶事に臨む心構えをします。
|