「教えて茶道」Vol,29 |
紅葉便りが気になる季節になりました。 もう山では終わりを迎え、桜前線と反対に北日本から大急ぎで 紅葉が南下してきます。 日当たり良い梢の先は、ほんのり薄紅色のうすもみじ。 これからだんだんと、赤や黄色が多くなり、梢の錦、錦繍(きんしゅう) 唐錦(からにしき)の銘が使われます。 開炉 10月末か、11月始めの亥の日(いのひ、いのししのひ) この日は、火事がおこり難いという言い伝えからです。 犬のお産が軽いので、戌(いぬ)の日に腹帯をするのと同じです。 申(さる)の日は火がおこるので、最も嫌われます。 今年は11月1日に炉が開かれます。 お茶の世界でのお正月のようなものですから、お餅をついて いのこ餅やおぜんざいをお出ししたりもします。 夜咄(よばなし) 秋から冬にかけて、日没からはじめる茶会のことをよばなしと言う 短檠(たんけい)手燭(てしょく)を使って暗やみと灯の明暗 の世界を演出するところにロマンがあり、早朝におこない 次第に明るくなってくる朝茶事(風炉の時期)とは対照的に、 秋の夜長を楽しむ茶事である。 大寄せの茶会ではこんな風にはできませんが、気の合った友人5人様 まででしたら、楽しい遊びでしょう。 利休七則 夏は涼しく、冬は暖かく、 炭は湯のわくよう、花は野にあるよう、 刻限は早いめに、降らずともあめの用意、 相客には心をつけること 簡単に、心使いを述べていますが、 この簡単な言葉をどれだけ自分にとり込んで自分の物にするによって どれほどの人物になるかがわかるのではないでしょうか。 私はいつも傘は必携します、これだけはお茶人さんだと 自負しております。
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