「教えて茶道」Vol,183

寒さが一段ときびしくなっている日々ですが、体調はいかがでしょうか?
生活の場は暖かいのが良くて、私の好きなスキーは雪が降らないことには
どうしよもありませんが、北海道は大荒れのようですね。
例年の野沢温泉スキーへ行ってまいりました。好天に恵まれ快適に滑り、
3日間だけ競技用のゲレンゲが開放されていて、テレビで見ていたコース
を滑ってきました。さすが始めはびびっていましたが、嫌いなコブコブが
なかったので転ばずに滑り降りられました。2度も滑りたくはなかったで
すが、自信はつきました。また行きたいというところです。
さて、皆様はもう正月を忘れ、普段通りの生活になられたでしょうか?
そして、今年の目標は持たれたでしょうか?
毎年おんなじやなんて言わずに叉新たな決心を持ちましょう。
お茶の稽古でも、今年はこれにチャレンジするとか、これを気にかけて練習
しようとかとすると、年末になるとその効果がわかってますます楽しみが増
えるのではありませんか?それともやっぱりだめだったなんて思うかもしれ
ませんね。
前向き、前向き、プラス思考で考えましょう。

私は今年の決心の一つに言葉遣いに注意することにしました。
稽古でも茶会でも美しい言葉遣いを身につけることがなにより大切です。
それを頭ではわかっていても、「はい」というべきところを「うん」と言っ
てしまうなど、普段の言葉遣いでついとっさに出てしまうことがあります。
友人同士との会話ならともかく不適当なものがあるはずですので、日頃から
意識的に気をつけるようにしたいものです。まずは茶道を教えてもらう先生
に対してだけでなく、先輩や仲間の人に対しても聞き苦しくない言葉遣いを
することから始めましょう。相手の尊敬や思いやりの心を持って接すれば、
不愉快な思いをさせたり、傷つけたりするような言葉遣いもなくなるはずで
す。それは茶室だけでなく、あらゆる人間関係に役立つと思います。


<裂地 きれじ>

清水裂 きよみずきれ
        名物裂の一種。濃紺の繻子地に梅花を白、枝を黄茶で出
        し小禽を配したもの。1691年くに徹去された清水寺
        (京都)の戸帳に使われていた裂といわれ、類列が多い。
        中国明代末期の製。
            
金紗 きんしゃ 紗の地合いに平金糸で文様を繍付けた裂をいう。表装裂
        に使われる。なお紗金は平金糸で文様を織り込んだもの
        をいい、金紗と区別する。

倶留利錦 ぐるりにしき
        錦裂の一類。軸物の表装に、本紙の部分を除き、切抜表
        具の形に織上げて用いたもので、本紙のぐるりの意味か
        らこの名がある。茶地に黄土・緑・紺などの色糸を用い
        て種々の細かい文様を織出している。中国明代の製。
        元来は表具裂として織出されたものであるが、茶人によ
        って茶入や挽家などの仕覆に転用された。

更紗  さらさ 木綿地・絹地に手描き・型染・防染などで二色または多
        色の文様を染めたもの。佐羅佐。皿紗などとも書き、華
        布・印華布・沙室(しゃむろ)染などともいう。古くよ
        りインド・ペルシャに発達し、のち東南アジアやヨーロ
        ッパへと広がった。インド更紗は主に木版による型染と
        手描きが併用され、木綿地に臙脂・藍・緑色などで花文
        様を描いたものが多い。ジャワ更紗は蝋による防染すな
        わち、ろうけち染で、藍・茶・黄色などで抽象的文様を
        多く描いている。シャム(タイ)更紗では金を置いた金
        更紗が有名であり、ペルシャでは17世紀ごろから流行
        し、木版・銅板を用いた繊細な物が作られた。わが国へ
        は室町時代末期に南蛮船によってもたらされ、染色工芸
        に新しい要素を注いだ。名物裂中に桃山時代の舶載と思
        われる金華布がある。