「教えて茶道」Vol,165

皆様、盆休みはいかがお過ごしになりましたか?
私は盆休みは家でゆっくりといたしました。今夏は子供達も帰らず、夫
も山へ出かけ、静かな一時を過ごしました。
前に申し上げましたが、我が家にステイしたアメリカの留学生が結婚を
するので、ホストマザーとして出席いたしました。
3日前くらいに両親宅にお邪魔して、前前夜は親戚が寄っていわゆるパ
ーティ、彼女のおじさん、おばさん従兄弟達、相手の両親などが、集ま
ってはいるが、あちらで話しの輪が、こちらもありと、訪れた順に話し、
食べて、飲んで時間になればそれぞれが帰ると、てんでんばらばら。日
本の一つのテーブルを囲んでと大違い。
前日は、式のリハーサルをして、集まった友人男側、女側7人ずつブラ
イズメイトと、数人の知人が集まってまたもやパーティ。連日のパーテ
ィと準備で彼女はすっかり疲れ、又気を使って、ぶっ倒れる寸前でした。
それなのに、友人達がチンタラチンタラとおしゃべりして、パーティが終
ってもなかなか帰れない、せっかちな私は思わず怒鳴りたくなるのです
が、言葉が出てこないので、じっと見守るしかありませんでした。
当日、彼女は朝の内はまだ元気がありませんでしたが、準備間際まで眠
たせいか、だんだんと元気が出て、美しいウエディング姿になりました。
野外でするつもりでしたが、雨と雷、急遽室内で終る頃には虹がきれい
に見えて彼らの前途を祝福するようでした。
牧師の元で誓いあい、二人は自分自身で作った誓いの言葉をそれぞれ読
み上げました。私にはわからなかったのですが、厳粛な中笑いを入れて
いる文章なんてアメリカらしいと思い、それから式が終れば、まさにア
メリカ、飲んで食べて、しゃべって、後はダンス。
日本式の順序も、皆で一斉の乾杯もなく、食べ始め、途中で乾杯があり
私も突然のスピーチに出さされ、おい、おいそれはないでーと思いなが
らも、長年オバさんやっていると度胸もついて、日本語で乾杯と言いま
しょうのシンプルな言葉で終らせました。出席者は百数十人くらい、彼
女の父は再婚していて、いわゆる継母、実の母、彼女のボーイフレンド
、弟もガールフレンドと一緒という、パーティは二人で出席が基本のよ
うでした。
花嫁とその父が「マイガール」の音楽で踊り出すと雰囲気は最高潮。
その後は好きに踊りだし、帰る人もいるしで、やはりてんでんばらばら、
私もアメリカ人に誘われてリズム感がないのに、着物を着ていても、裾
さばきも軽やかに(?)その辺は適当にごまかしながら、雰囲気はばっ
ちりと味わって踊っていました。
こんな全然違う式に参列できたことは幸せなことだと、違いにびっくり
しながらも、楽しんだのは言うまでもありませんでした。
皆様も新しい経験には怖じずにやりましょう。

<炭道具>

半田      はんだ  炉・風炉の灰を取り入れたり、下火を上げ
             たりするに用いる大振りな灰器。半田炮烙
             ともいう。水屋用具であるが、後炭所望・
             廻り炭などにも使用する。直径一尺内外の
             鍋状で、楽焼・雲華焼などがあり、大小入
             れ子になっているものもある。素焼き又は
             入れ子の大きい方に乾いた灰を入れ、底取
             で巴状の線を描いたのを巴半田(ともえは
             んだ)と称し、廻り炭・後炭所望の時下火
             と底を上げるのに用いる。施釉のものまた
             は入れ子の小さい方に湿灰を入れ、火箸で
             横筋を入れたのを筋半田と称し、廻り炭の
             とき炭を上げるのに用いる。なお半田の称
             は、大和国(和泉国とも)半田村でつくり
             始めたことによるといわれる。

瓢       ふくべ  瓢炭斗(ふくべすみとり)炭斗の一種。
             瓢製。利休時代から炭斗として使われてい
             たが花入れに代用することもある。口切り
             や開炉のころには新瓢の切りたてを炭斗と
             して使う。

炮烙      ほうらく 灰を入れる容器の総称。ほうろくとも言う。
             灰器・半田などを古くは炮烙と称したが、
             実際に物をあぶったり焼いたりする素焼き             
             の炮烙を灰器として用いることもある。        

木瓜      もつこう 木瓜香合(もつこうこうごう)
             @青磁香合。型物香合番付東方二段目。木
             瓜形。砧青磁に似た美麗なもので、甲に鳥
             の沈彫があり「木瓜鶴」と呼ばれている。
             A交趾香合。型物香合番付東方四段目。甲
             に唐草紋を挾んで龍二匹を浮刻し、「木瓜
             龍」と呼ばれている。総萌黄のものと、龍
             だけが白檀のものなどがある。

四方入角 よほういりすみ 四方入角香合(よほういりずみこうごう)
             呉須赤絵香合。型物香合番付西方前頭十枚目。
             四角の四隅が入り込んだ形で、胴回りはや
             やふくらんでいる。呉須と赤絵で花紋を描
             き、稀に兎紋もある。なお四方入はまた葉
             入とも呼び、この形香合に交趾台牛香合・
             紅毛角蟹香合などがある。

霊芝       れいし 霊芝香合(れいしこうごう)交趾香合。
             型物香合番付東方五段目。四方桟蓋で甲に
             霊芝の文様がある。総萌黄で甲は白檀色。
             

皆様、まことに申し分けございませんが、次回はまたお休みいたします。
スイス1週間ツアー旅行の後、以前の英会話の先生宅へお邪魔するお楽し
みがあります。アメリカ旅行と時間をおかずに行くのは、同行する友人の
休みが夏休みしか取れなかったのと、来年には彼女がカナダへ引越しをす
るので、今年のこんな時期になってしまいました。
以前から、旅行するより友人宅を訪問する、又はどこかの土地で滞在する、
こんな風なやり方をしたかったのが夢でした。夢の一つがかなっていくよ
うです。
では、又もや日本を忘れ、「教えて茶道」を忘れ、いえ、いえ、更なる英
気を養って楽しんできます。
皆様も盆休み後、日常に慣れるまで無理なさらないように。ごきげんよう。