「教えて茶道」Vol,15

暑中お見舞い申し上げます。
この言葉が、正に言うとおりの暑さが続いておりますが
皆様お変わりありませんか?
暑いといって、クーラーの冷えすぎや、冷たいものの飲みすぎには
くれぐれも気をつけましょう。
こんな時に体調を崩しますと、なかなか治りにくいものです。
少しの我慢が貴方を救います。

夏を涼しく、演出するお茶の作法に
「葉蓋(はぶた)」
「名水点(めいすいだて)」
「洗い茶巾(あらいちゃきん)」があります。

「葉蓋」
葉蓋の扱いは、水指の蓋の替わりに、木の葉を蓋とするので、
時期は夏がよいのです。
この扱いは、裏千家十一世玄々斎の創案になるもので、
ある年の七夕の趣向の茶会に、
自分の好みの末広籠の花入れの受け筒に梶(かじ)の葉を蓋して
使用したのが始まりになります。
末広籠の受け筒と言うのは、黒塗りの桧の曲に、
切箔を散らしたものですが、
陶磁器の水指でもさしつかえはありません。
しかしこの扱いは、運びで、
木の葉の蓋にしますから、大きな水指は使用できません。
蓋にする葉は、梶の葉をはじめ、桐、蓮、里いも、
蕗などの大きな葉がよいのですが、毒素や悪臭のある葉、
汁の出る葉などは用いません。
適当な葉をよく洗い、表を上向きに、葉の軸が自分の前に
くるようにして、水指の上に置きます。
置きやすいからと、葉をうつ向けに置くのはいけません。

お茶の作法の時だけでなく
お食事をお出しする時にも、葉っぱを利用しましょう。

そうめん鉢に、もみじの葉を浮かべるのも涼しげです。
一人分のお皿やお盆に小さな葉の上に、ちょっとずつ
料理をのせるもの、洒落ていますし、皿洗いの手間を省きます。
大きなカゴやお盆、トレイの上に、あおい葉っぱを置き、
和え物、揚げ物、おにぎり、など。
特に夏は、ちょっと酢っぱ味のある梅干の紫蘇を細かく刻んだものを 混ぜたおにぎりなどは、口がさっぱりとしていいと思います。