暑い日が続いています。
涼しげに見せるのが、一番のご馳走だと言われますが、見せるだけでは
我慢できそうにない、一つおまけの蒸しがついた暑さです。
クーラーの部屋が最高と言いたいですが、クーラーのきいた電車や部屋
と、クーラーのない所との差が激しくて、体にこたえます。
皆様も十分にお気をつけてください。
<洗い茶巾>
季節点前、水を入れた洗い茶巾を簡単に述べます。
水の面を見せて涼しさの演出をしています。
これは、極暑の扱いです。
ごく浅い平茶碗に、水を七分目ほど入れて、茶巾の端と端との対角線を
取って、二つに折り、その端を茶碗の右方に少し出し、その上に茶せん
を仕組み、茶杓を普通にのせて置きます。
茶碗に水が入れてあるので、運び点前でも棗、茶碗と同時に運び出すこ
とはしません。
茶碗だけを始めに運び、両手扱いで、仮置きします。
棗は右手の平にのせて、建水と一緒に運びます。
水が入っている間は、茶碗を両手扱いです。
点前の中で、茶巾を上に引き上げる時は、ゆっくりと水の音が聞こえて、
涼しさを感じさせるようにしましょう。
水を捨ててからは、普通の平点前の要領です。
<水屋での準備>
建水・蓋置・柄杓の扱い
建水は席中において、茶碗をすすいだ湯水を捨てる器です。
素材は、金属、陶磁、木竹工品などに分けられます。
建水は一度ぬらし、十分に拭いて用います。
曲げ建水のような繋ぎ目がある場合は、そこを手前にし、柄杓の柄がつ
くように持ちます。
槍の鞘(やりのさや)などの細長い筒形の建水は、上から両方の縁に指
をかけ、挟むように持ち出します。
柄杓には、炉用、風炉用、差し通しの三種類があります。
差し通しは、台子、長板の総飾りの時に用いられ、柄杓立てに飾るので、
飾り柄杓とも云います。
蓋置には、竹、金属、陶磁、木などの素材があります。
竹の蓋置、柄杓はともに水でぬらし、滴を押さえます。
蓋置きは建水に入れ、柄杓は建水にかけます。
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